Farm SASAKI
稲の友達



アイガモによる除草を行ってから、田んぼの生き物たちはちょっと様変わりしました。
それでもたくさんの生き物たちがいることには変わりありません。

農作業の合間に見つけた動物、植物たちを紹介していきます。

平成20年度は、シャジクモ、メダカの姿が確認できました。
またイチョウウキゴケの姿が若干減り、ウキクサがその分繁茂するようになりました。

 ・藻類
 ・植物編
 ・動物編
 ・原生動物他


藻類・コケ類 top
【アオミドロ】
貝類の住みかになったり(食べてるのかな?)、水面を覆って他の草達が繁茂するのを抑えたりしてくれます。触るとヌルッとします。自身が作った酸素で水面に浮いてます。
【サヤミドロ】
アオミドロと同じように見えますが、触ってもヌメヌメしません。
【アミミドロ】
アオミドロ、サヤミドロよりも薄い緑色で、網の形がはっきりしています。
【イチョウウキゴケ】
水に浮くコケはこの種類だけのようです。
上から見ると銀杏の葉っぱのようでかわいいです。
群落を作って他の草が生えるのを抑えてくれます。
農薬に弱いので、指標生物としていいと思います。
【シャジクモ】車軸藻
平成20年度に確認、と思いきや、大発生しました。農薬に弱い珪藻類です。
植物 top
いろんな種類の植物がいると、何故か稲が病気に強くなります。
また、一見なんにも貢献していないように見えて、昆虫の餌になっていたり、すみかになっていたり。
【イヌビエ】
小さい頃は稲と区別が付きません。
【イボクサ】
畦畔から驚異的に増え、田んぼに進入します。
【ウキクサ】
慣行栽培の田んぼでも普通に見られます。水面に浮かぶ一番小さい種子植物なんだって。
【アオウキクサ】
ウキクサよりもさらに小さい。仮根がとても長いです。
【オカノトラノオ。】
きれいな、白い小さな花をたくさん付けます。
 NO PHOTO 【オモダカ】
おもしろい形をした葉っぱが特徴。農薬には結構強く、慣行栽培の田んぼでも見られます。
【ガマ】
ずっと雑種地で耕作放棄していた土地のせいか、平成20年度は何故かこいつがあちこちで発生しました。ここって沼?と見間違えそうになるくらい。
自分の中古バインダーで稲を刈ると、こいつが邪魔をして結束ミスを誘います。ガマの穂を付けるまでは成長しません。
【コナギ】
群落を作りやすい草です。紫色の花はきれい。当ファームでは稲の次に優占種となっています。
【ショウブ】
切ると独特の臭いがします。田んぼ脇の斜面で花を咲かせます。
【セリ】
秋田ではだまこもち、きりたんぽに欠かせない食材。春先から夏の間は柔らかくておいしいです。生で食べられます。
【ノアザミ】
稲刈りが終わった畦畔に生えます。蝶が蜜を吸いによくやってきます。
NO PHOTO  【ホタルイ】
稲のすぐ脇に生えることが多く、手取りするのに苦労します。稲の根が元気だと、隣にホタルイがいても稲は元気です。根の丈夫な苗づくりが大切であることを教えてくれます。

動物 top
多くは1cm以下の小さなものばかりです。
  【トンボ類】
【シオカラトンボ】
 春先に最初に見るトンボです。
【イトトンボ】
見事にホバリングして狙いを定め、稲に止まっている小さな昆虫めがけて突進して捕まえます。写真はアオモンイトトンボの交尾。
NO PHOTO 【ハグロトンボ】
名前の通り、羽が黒く、蝶のようにヒラヒラさせて飛びます。止まっているときも羽をゆっくり開閉させてます。
NO PHOTO 【アキアカネ】
ノシメトンボの羽化が一段落すると、それを待っていたかのように羽化し始めます。結構お寝坊さんもいて、10時頃まで羽化が見られる時もあります。
体温が上がりやすい体質のため、夏は山に避暑します。秋に一斉に山から降りて産卵のために田んぼに来ます。
【ナツアカネ】
アキアカネと殆ど区別つきません(腹の横の模様で区別しますが、区別する前に飛び立ってしまいます)が、夏でも田んぼにいます。
NO PHOTO 【ノシメトンボ】
羽の端が黒いので直ぐ分かります。
我が田では羽化をよく目にします。
【モノサシトンボ】
【オニヤンマ】
大きなトンボの代表ですね。冬・水・たんぼではオニヤンマの羽化も見られます。他のトンボもそうですが、羽化の最中は羽が乾燥するまで微動だにしません。飛んでしまえば向かうところ敵なしで、田んぼや里山の中を巡回して昆虫を捕まえます。
ヤゴは近接の用水路で育っているようです。3〜4年かけて成長するようです。
H21はたくさんの羽化が見られました。
H22は6/19から羽化が見られました。
  【クモ類】
【ドヨウオニグモ?】
クモは他の動物達が増えすぎないように数を調整してくれる、大切な生き物です。色が稲にマッチしてきれいですね。
【ヤサガタアシナガグモ】
田んぼを代表するクモです。巣を張ります。
他の巣に入ってエサを取ったりもしてます。けっこうちゃっかりもの?
NO PHOTO 【フクログモ類】
稲の葉先を丸めるように折って、その中にねどこを作ります。夕方になるとねどこから出てきて巣を張ります。
NO PHOTO 【キクヅキコモリグモ】
菊月の頃に卵を背中にしょった姿がよく見られるクモ。
【ナカムラオニグモ】
9月下旬に観測。穂先を丸めて袋状にし、居住しているようです。
   【カエル類】
【ニホンアマガエル】
よく変色したのを見るので薬焼けと思いきや、体色を変えられるんだね。
稲の葉の上によく止まってます。尻尾がまだ残っているのもたまにいます。
【トノサマガエル】
とても泳ぎが得意なカエルです。普段は畦で休んでおり、近づくとすぐ田んぼに逃げますが、好奇心があるのか、1メートルほど泳ぐとすぐ顔を出してこちらの様子をうかがっています。
NO PHOTO 【ツチガエル】
独特の鳴き声です。牛みたいというか。結構好奇心旺盛で、人が近づいてもあまり逃げません。
【シュレーゲルアオガエル】
【モリアオガエル】
【ヤマアカガエル】
もしかしたらニホンアカガエルかもしれません。
   【貝類】 田んぼの掃除屋さん
NO PHOTO 【カワニナ】
【モノアラガイ】
準絶滅危惧種に指定されているみたいです。サカマキガイと同じくらいよく見ます。暖かくなると水面を逆さまになって歩いています。落ち葉、藻類、死骸などを食べています。
NO PHOTO 【サカマキガイ】
モノアラガイとよく似てるが、よく見ると左巻きです。外来種。
【貝の卵】
昨年の稲株とか、雑草とかによく産み付けています。
   【魚類】
NO PHOTO 【ドジョウ】
直ぐに泥に潜るので、目視はなかなか難しい。
【メダカ】
小学校の時の飼育学習を思い出します。
  【その他生き物】
【アメンボ】
稲の葉から落ちた昆虫たちを食べます。何でも食べます。誰も見向きもしない外来種のイネドロオイムシも落ちれば食べます(そうそう落ちませんが)。オタマジャクシとかも食べてたなぁ。捕まえると甘い匂いを出すので名前がついたそうです。
【イエバエ】
俗に言うハエです。家では邪魔者扱いのかわいそうな昆虫の代表ですが、田んぼでは特に何をするわけでもなく、静かに葉っぱに止まってます。
ハエと思わなければ結構きれい。
【イトミミズ】
アップで見るとグロテスクですね。
田んぼの地力をつけてくれ、抑草にも貢献してくれます。
とても貴重な存在です。夜の方が活発に動いてます。
【イネクビボソハムシ】
イネドロオイムシの成虫です。成虫はそんなに悪さしません。
【イネゾウムシ】
外来種。稲の葉を食べ、葉先を白くさせる。大量発生すると害虫になります。
【イネミズゾウムシ】
【イネドロオイムシ(幼虫)】
外来種。この虫を食べる生き物が殆どいないため、大量発生しやすい。稲の葉を食べて真っ白にさせてしまうけど、そんなに大きく被害にはならないようです。強力な力で葉にくっついています。
【ウマビル】
緑色したヒル。泳ぎがとても上手。
血は吸いません。モノアラガイなどが好物のようです。
NO PHOTO 【ガガンボ】
よく家の中に迷い込んでくる虫の代表ですね。日本で700種いるんだって。
【カミキリムシ】
田んぼで何食べてるんでしょ?
【カメムシ】
住宅の高断熱化で越冬する個体が増え、被害が広がっています。籾の中の米になる前の白い液を吸って、斑点米の原因にさせます。ま、米の等級は見た目だけの問題なんですけどね。
【ガムシ】
腹部に牙を持つことから「牙虫」と呼ばれるそうです。
ゲンゴロウよりよく見ます。
【ガムシ(幼虫)】
むっくりとした形で、動きも緩慢です。
【ケラ】
モグラの昆虫版。畦に穴を開ける厄介者。見た目はとてもかわいいです。
【ゲンジボタル】
幼虫の頃はカワニナしか食べないそうです。成虫はヘイケボタルより大きめで、明るくゆっくり点滅します。
【コオイムシ】
タガメの仲間。春先、卵を背負っているオスの姿が見られます。
【ケバエ類】
ハエの仲間。肉食。いつも逆さまになって葉っぱに止まってます。
【ササキリ】
バッタ類の中でもひときわ大きく、田んぼで出くわすとちょっとびっくりします。
【チスイビル】
草取りしてると血を吸われます。くっつくと感覚で分かるので、すぐに離して今のところ無害です。農薬に弱いため、慣行栽培の田んぼでは殆どみかけません。H21、取水口の近くにたくさんいます。意外と暑いのが苦手なのかも。ガムシやオニヤンマのヤゴにくっついているのを見かけました。
【バッタ類】草食
何故細かく分類しないかというと、稲の葉っぱを食い散らかすからです。害になるほどは食害しませんから、稲の方も「あぁ、いいよ、食べて行きな」ぐらいなんでしょうけど、出穂した穂まで食べたりして、けっこうイヤな奴です。
稲以外の草も食べます。
【ハナアブ類】
一見、小さな蜂かと見間違います。稲の花が咲く頃、よく飛んでます。
【ヒメアメンボ】

【ヒメミズカマキリ】
ミズカマキリよりかなり小さい個体です。
【ヘイケボタル】
近くの用水路で羽化し、田んぼの中や畦で休んだりしています。
H21、大量に確認されました。ゲンジボタルより光が弱めで点滅が早いです。幼虫も光ります。
【マツモムシ】
逆さまになって泳いでいます。素早いです。肉食。噛まれると痛いようなので、捕まえたことありません。
【ミズカマキリ】
夜、ユスリカの幼虫などを捕まえてます。昼はあまり姿を見せません。見せてもあまり活動してないなぁ。
NO PHOTO 【ユスリカ】
初夏の夕方、土の中にいた幼虫がくねくねと泳いで上昇し、水面でじっとしてたかと思うと中からユスリカが出てくる、といった光景が一週間くらい毎日のように見られます。この光景を見慣れた頃、イトミミズが増えてきます。
【ヨコエビ】
冬の間、用水路に固まりになっています。冬期湛水の田んぼに離してやると、稲株の間をすいすい泳いでます。
   【鳥類】田んぼの生態系では最上位に位置します。彼らの糞はリンの肥料となります。
NO PHOTO 【ツバメ】
私の好きな鳥です。毎年何つがいか、我が家にも巣作りしてくれます。
トンボ、ユスリカなどを食べているみたいです。
NO PHOTO 【サギ類】
青いのやら白いのやら。他の田んぼに水が入っていない時期(春先から)に毎日のようにいます。
NO PHOTO 【カルガモ】
成長した稲に隠れて休んでます。何かエサも食べてるんだろうな。
除草に一役買ってるんだろうな。
知らずに近づくと急に飛び立つので、こっちがびっくりします。
NO PHOTO 【セキレイ】
冬の田んぼによくいます。ま、人家の近くによくいる鳥の代表。
NO PHOTO 【スズメ】
こちらも人家の近くにいる代表。
NO PHOTO 【カラス】
この前籾殻を撒いていたらやってきて、ずっと何かをついばんでいました。
ずっといたので、籾殻を間違って食べてるわけでは無いようです。モノアライガイとか食べてるのかなぁ。同じ種類のカラスでも、ゴミ集積所をあさっている奴らとは違うのかな?そう思いたい。自分はカラス結構好きなのです。
   【蝶類】
【ベニシジミ】
シジミ類も私の好きな動物です。
NO PHOTO
【ツバメシジミ】
これも好き。
NO PHOTO 【ジャノメチョウ】
よく蛾と間違えられますね。
羽の模様が蛇の目なのでこの名がついたそうです。
NO PHOTO 【イチモンジセセリ】
幼虫は害虫に登録されているみたいですが、どんな形か分からないです。
NO PHOTO 【ニカメイガ】
幼虫は稲の茎を食べて殺してしまいます。出穂前だと本当にかわいそう。

原生動物 他 top
NO PHOTO 【ミジンコ】
顕微鏡がないと撮影不可能ですね。小さい芥子粒が集団で泳いでいます。 
【カイエビ】
ミジンコとおなじぐらいの大きさで、二枚貝のような形をしてさかんに泳いでいます。顕微鏡がないと芥子粒にしか見えません。
   
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